AGAの相談ができる病院検索
トップページ抜け毛の対策秋の抜け毛、実は自然なこと?動物と人間に共通する「生え変わり」の秘密

秋の抜け毛、実は自然なこと?動物と人間に共通する「生え変わり」の秘密

更新日:2025年10月14日

秋の抜け毛

愛犬の抜け毛を見て、ふと気づいた

秋になると、愛犬や愛猫の抜け毛が増えて掃除が大変になる。そんな経験はありませんか?
実は同じ頃、私たち人間も抜け毛が増えているのです。「最近、排水溝に髪の毛が溜まりやすいな」と感じているあなた、それは決して気のせいではありません。

犬や猫などのペットたちは、夏毛から冬毛へと衣替えをします。
暑い夏を乗り切るための薄い毛から、寒い冬に備えた厚い毛へ。これは生き物として極めて合理的な仕組みです。

では、私たち人間はどうでしょうか?
現代人は快適な室内で暮らし、服を着て温度調節をしているため、体毛で季節に対応する必要はほとんどありません。
けれども、私たちの体には太古の昔から受け継がれた生理機能の名残が残っています。秋の抜け毛は、まさにその名残なのです。

夏のツケが秋にやってくる

秋から冬への季節の変わり目に抜け毛が増える理由は、単なる生え変わりだけではありません。実は夏の間に蓄積されたダメージが、時間差で表れているのです。
強烈な紫外線は頭皮や髪にダメージを与えます。汗や皮脂で頭皮環境が悪化し、冷房による乾燥も追い打ちをかけます。

髪には「ヘアサイクル」という成長のリズムがあり、ダメージを受けた髪は成長期を終えて休止期に入り、やがて抜け落ちます。
この休止期への移行が秋に集中するため、通常の1.5倍から2倍もの抜け毛になることがあるのです。

日照時間の変化も関係しています。日が短くなることでホルモンバランスが変化し、それが髪の成長サイクル(毛周期)にも影響を及ぼします。

AGAとの見分け方が重要

ここで注意したいのは、「秋の抜け毛」と「AGA(男性型脱毛症)」の違いです。

秋の抜け毛は一時的なもの。頭全体から満遍なく抜け、2〜3ヶ月もすれば自然と落ち着きます。一方、AGAは進行性の脱毛症です。特に前頭部の生え際や頭頂部を中心に薄くなり、放置すればどんどん進行していきます。

「秋だから仕方ない」と思っていたら、実はAGAが始まっていた。そんなケースも少なくありません。
3ヶ月以上抜け毛が続く、特定の部位だけが薄くなっている、髪質が細く短くなってきた。こうした兆候があれば、専門医への相談を考えるべきタイミングです。

秋こそ、髪と頭皮のメンテナンス時期

秋の抜け毛を「仕方ないこと」として諦める必要はありません。むしろ、この時期は髪と頭皮を見直す絶好のチャンスです。

まず、頭皮環境を整えましょう。優しいシャンプーで清潔を保ち、頭皮マッサージで血行を促進する。保湿も忘れずに。これから生えてくる新しい髪のための土台作りです。

食事も大切です。髪の主成分はタンパク質。そこに亜鉛、ビタミンB群、鉄分などが加われば、健康な髪の成長をサポートできます。秋は食材が豊富な季節。栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

そして、生活習慣の見直しも効果的です。十分な睡眠は成長ホルモンの分泌を促し、適度な運動は血行を良くします。ストレスも髪の大敵ですから、リラックスできる時間を持つことも大切です。

今年の秋は、髪と向き合う秋に

動物たちが季節に合わせて毛を生え変わらせるように、私たち人間の髪にも自然のリズムがあります。秋の抜け毛は、その自然なサイクルの一部。過度に心配する必要はありませんが、だからこそこの機会に、日頃の髪と頭皮のケアを見直してみてはいかがでしょうか。
鏡の前で自分の髪を見つめる時、単に「抜け毛が増えた」と嘆くのではなく、「今、私の体は季節の変わり目に対応しているんだな」と思えたら、少し気持ちも楽になるかもしれません。
ただし、異常を感じたら躊躇せず専門医に相談を。早期発見、早期対応が、将来の髪を守る最良の方法です。

異常な抜け毛かどうかの目安

以下のような症状があれば、季節的な生え変わりではなく、専門医への相談を考えるべきサインです。

・抜け毛が3ヶ月以上続いている
・冬になっても改善せず、むしろ悪化している
・1日100本以上が継続的に抜ける(枕、排水溝、ブラシに大量の髪)
・地肌が透けて見えるようになった

これらの兆候が複数当てはまる場合は、季節的な生え変わりではなく、AGA や他の脱毛症の可能性があります。早めの受診が、将来の髪を守る鍵となります。

秋の風が心地よいこの季節、愛犬愛猫の毛をブラッシングしながら、自分自身の髪も労わり、愛情を注いでみませんか?

抜け毛の対策

トップに戻る